少し間があいてしまいました(反省)
今日のテーマは「オスワリ+マッテ」
「オスワリ」や「マッテ」は、ご自分で教えている、もしくはわんちゃんがなんとなくできるようになった、というご家庭が比較的多いように思います。
ただ、だいたいはご飯の器やおやつを目の前に置いてからの「オスワリ+マッテ」
ついでにお手やおかわり、ごろん、などの芸がシリーズ化しているお宅もあるのではないでしょうか。
私はこのような「お預け状態でいろいろやらせること」をお勧めしていません。
犬のフラストレーションが高まり、食器を守るようになるなどの攻撃的な行動につながる場合もあるからです。
たとえば、お子さんの目の前に大好きなホットケーキを並べてしまってから、さぁこれを食べたかったら宿題をやりなさい、ついでに漢字ドリルも、九九も…といろいろ要求するのと同じです。
それよりも宿題が終わってから「えらかったね。ご褒美にホットケーキを作ってあるよ。」という方が落ち着いて取り組めるし、お子さんの心の発育のためにも良いと思いませんか?
犬のココロは子供のココロとよく似ているのです。
芸を教えて行動のレパートリーを増やすのはとても良いことですから、ご飯とは切り離して、遊びの延長として一緒に楽しむことをお勧めします。
いつも決まった順番ではなく、組み合わせや順番を変えることで、わんちゃんの理解度が上がり、聞き分けもできるようになるはずです。
ご飯のときは、オスワリしたら待たせずにすぐに「どうぞ~」と食器を置いて、その場を離れてあげると良いでしょう。
食器を置いてからオスワリではなく、オスワリをしてから食器を置く方が理にかなっています。
*既にご飯がらみで不穏な行動が出ている場合はオスワリもさせない方が良い場合があります。まずはご相談下さい。
さてさて、本題の「オスワリ+マッテ」①ですが
①なので、まずは1例だけご紹介しようと思います。

「オスワリ+マッテ」ができると便利な場面のひとつは出入りのとき。
お散歩の用意をして、わんちゃんの期待がMAX高まっているときに、ドアが開くや否や飛び出すのは危険です。
鍵をかけるときはどうしてもわんちゃんから目を離すことにもなります。
中大型犬の場合、人間がケガをしてしまうこともあるかも知れません。
ドアが開いても座っている、OKと言われてから出る、外に出ても意識は飼い主にあり、鍵をかけるのを待ってから一緒に歩きだす。
下はその様子を映した動画です。
動画のムギの場合は既にこの行動が習慣になっているので、ドアノブに手をかけると自発的に座ります。
玄関の外でも自発的に座って待ちます。
リードを引っ張ってやらせているわけではないことが見て取れると思います。
途中、通行人が気になりましたが、私が鍵をかけるのをオスワリして待っていられました。
ご褒美にトリーツを一粒もらい、お散歩に出発しました。
小型犬の場合は、抱っこでクリアすることもできるでしょう。
マンションにお住まいで抱っこでの出入りが基本のお宅もあると思います。
でもせっかくだから使える「オスワリ+マッテ」を教えてみたいな~と思ったら、おうちの中のドアを利用して練習してみるのも有意義です。
おうちの中でできなければ、知らない環境(たとえばドッグカフェや動物病院など)では絶対にできません。
*ただし自動ドアやエレベーターの扉は危険なので、何はともあれササッと通ってしまったほうが安心です。
教え方がわからなければ、お気軽にご相談下さい。
普通はわからなくて当然です。
教え方や使い方をお伝えするために、家庭犬しつけインストラクターの仕事があるのです。
わんちゃんが混乱しないように効率良く楽しく教え、教えたことがお互いの日常生活にも役に立つ!そんなトレーニングを学んでみたいと思って下さる飼い主さんが増えるといいなと思っています。